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2000s

[社会情勢・時代背景] 

2001年にニューヨークのツインタワーに対する9月11日のテロ攻撃で悲劇に見舞われました。ニューヨークファッションウィークの途中で、残りのショーは全てキャンセル。

2003年、米国、英国、オーストラリア、カナダがアフガニスタンに侵攻し、アルカイダの首謀者であるオサマビンラーディンを発見。

その後、大量破壊兵器の誤った主張の下で米国、英国、オーストラリア、ポーランドがイラクに侵攻。インターネットや知識層を介したソーシャルメディアの普及が見られました。

2000年代はインターネットが普及し、PCの普及やスマートフォンが誕生した事でネット社会が日常化していきました。流行や情報などを雑誌やテレビに頼っていたものが、GAFAの台頭によって世界のトレンドや社会情報を少ないタイムラグで手に入れることが可能になっていきます。2008年にはリーマン・ブラザーズの破綻したことにより、連鎖的に世界規模の金融危機が発生しました。


[ファッション]

2000年代前半の流行ファッションといえば「セレブカジュアル」セレブ人気が全盛期で、彼らが発信するものが最先端のオシャレスタイルに。(この時期のファッションはしばしばダサい、おかしい、忘れ去りたいなんて面白おかしく言われたりもしている)


HipHopファッションは性別を問わず若者に最も人気があり、その後(00代後半)からはレトロな影響をうけたインディールックが流行。

この時代のファッションはよくグローバルマッシュアップだと言われ、ビンテージスタイル、グローバルでエスニックな服、様々な音楽やサブカルチャーに影響受けていました。

ビンテージなど過去のものに再びインスパイアされ、過去のトレンドをリメイクして新たなものを作る傾向が強くなります。

1960,70年代のリバイバル、ボヘミアンなルックスからヒントを得ていました。

ミニスカート、ヨガパンツ、ローライズジーンズ、カウルネックシャツ、ペザントトップス、カプリパンツ、クロップドジャケット、ジーンズとワンピースの組み合わせが女性達に人気でした。


ハイストリートファッション/ファストファッション

都市の中心部の大通り、High Street=メインストリート。

ハイストリートファッションは、街の大通りや大きなモールに必ずある大衆向けチェーンで全身揃うスタイルのこと。1990年代後半から2000年代初頭にかけて、Zara、H&M、Topshop、Primarkなど、ファストファッション業界はアメリカで急成長しました。当初はヨーロッパにある小さな店としてスタートしましたが、わずかなコストですばやくデザイナーのキャットウォークからレプリカを複製して販売することで、アメリカ市場に浸透し、注目を集めることができました。



Designer Collaborations デザイナーコラボレーション

デザイナーコラボレーションは2004年にKarl LagerfeldとH&Mからはじまり、これを皮切りにデザイナーは人気のあるハイストリートストアとのコラボレーションをし始めます。

ValentinoとGAPのカプセルコレクション、ヨウジヤマモトとAdidasや、Neil Brret, Jil Sander, Alexander McQueenらとPuma等。


2000年代前半-中盤

ヴィクシーエンジェルはセレブリティの称号

今では世界各国で開催される「ヴィクトリアズ・シークレット」のショー。ウィングをつけることはモデルとしての成功の証と称され(エンジェル)、さらに億を超える“ファンタジーブラ”が毎年話題に。これまでにタイラ・バンクスやハイディ・クルム、ジゼル・ブンチェン、2000年代中盤にはアドリアナ・リマ、アレッサンドラ・アンブロシオ、ミランダ・カーがファンタジーブラを手にしています。



痩せ過ぎモデルの起用について

サイズゼロのモデルをめぐって論争が起こります。2006年8月モデルのLuisel Ramosは、ウルグアイのファッションウィーク中に倒れ、そのまま亡くなりました。原因は拒食症からくる心不全で彼女は亡くなる数ヶ月前からダイエットコーラとレタスしか摂取しない過度なダイエットをしていました。

これをきっかけに痩せ過ぎのモデルについて世界的な論争が巻き起こります。彼女の死は、マドリードのファッションウィークで18未満のBMIを持つモデルを禁止する事に。

その数ヶ月後、同じく過度なダイエットによりブラジルのモデル、Ana Carolina Restonが亡くなり更に翌年2007年にはLuisel Ramosの妹でモデルのEliana Ramosも拒食症と心不全で亡くなくなりました。その後も摂食障害による痩せすぎモデルの死亡者が続きます。

2007年イタリアの掲示板広告や新聞に、体重30キロの女性のヌード写真が掲載されて話題となりました。仕掛け人はイタリア人写真家のオレビエーロ・トスカーニ氏で、スリムな女性を賞賛する傾向にあるファッション業界に警告するためだという。広告のスポンサーである服飾ブランド「Flash & Partners」は、拒食症の女性のヌードを起用することでこの病気の悲惨さを知らせ、「ファッション業界が押し付ける『典型的なイメージ』がこの病気と関係していることを見せたい」とコメントしました。ミイラのように細い肢体でポーズをとったのは、フランス人のイザベル・カーロさん。カーロさんは、身長165cm、体重は31キロしかなく、拒食症を患って15年、その間体重が減少する度に入院してきたという。カーロさんは、自身の写真が人々の反感を買うかも知れないと分かっていたが、やはりこの宣伝ポスターの仕事を引き受けることにしたという。この機会を利用して、人々に、特に若い女性に「ファッションの陰に隠れているもの」を分かってほしいと述べ、「痩せることは死を招く、痩せることは決して美しくない」と語った。(2010年11月17日に入院先で死去)

このポスターは、イタリアでは広告監視機関によって使用が禁止されました。フランスでは、国内企業にこの広告を使用しないよう通達しました。


フランスでは2015年にBMI(身長と体重)が18を下回る「痩せすぎ」のモデルの活動を禁止する法律が可決されました。「規範的で非現実的なボディ・イメージを見せつけられた若者たちは、自身を卑下し自己肯定感を失くしてしまい、健康被害を及ぼす行動を起こしてしまう可能性がある」と当時の厚生大臣は法規制の背景を説明しています。スウェーデンでは2013年頃から、デパートや下着屋さんのマネキンを従来のモデルサイズだけではなく、現実的なサイズ、それも様々なサイズのものを使用するようになりました。ここ数年のファッション広告のモデルの起用は多種多様な肌や眼の色を持ちスタイルも様々でスタンダートとなっています。


-日本-

ストリートの動向が同時代のデザイナーたちにとって着想源となり、日本発のファッションが「Kawaii」カルチャーとして世界でも認識されるようになる。原宿を中心に、ヴィジュアル系バンドが牽引した「ゴシック系」や「ロリータ」など、西洋にルーツがあるファッションを独自に解釈したスタイルや、モテを意識した服装が流行。カリスマと呼ばれるファッションリーダがいなくなり自分の好きな服を着るといったファッションの多様化の時代に。

また、長引く不況の影響もあり、安価なファストファッションが普及し、00年代後半には外資系ファストファッションブランドも続々上陸。誰もが人気のスタイルで身をつつむことが可能となりました。服への意識や価格の概念が大きく変化した時代となり、ソーシャルやエシカル、CSRなどへの関心も高まっていきます。


赤文字系

20代の女子学生や働く女性が好む「コンサバ系」のファッションから派生したジャンル。

よく出るキーワードは「愛され系」、「モテ系(男ウケ)」、「お嬢様系」、「きれいめ」

他人からどう見られたいかいうことを考えてコーディネートされていました。


青文字系

個性的で非日常的で男ウケより同性ウケがよく赤文字系とは対照的なスタイル。

そのジャンルは多岐にわたり、ガーリー系、ロリータ系、モード系、古着系と様々なジャンルで見られました。代表的な雑誌は「Zipper」、「cutie」、「KERA」、「MiNi」、ナチュラルよりの「リンネル」他人にどう見られているのかよりも自分が着たいものを着るという個性を表現するコンセプトでした。


Zipper系

ヴィヴィ子→ヴィヴィアンウエストウッドを着こなす女の子。

代表的なタレントは千秋で実際にヴィヴィアンのアイテムを着る場合もあるが、古着屋でそれらしい小物を取り入れたりギャルソン等のブランドと組み合わせて独自にうきこなしました。ヘアはぱっつん前髪のボブや、ツインテール等のドーリーなヘアが人気でした。


デコラ

シノラーの00年代バージョン的なファッションで、蛍光色やおもちゃのような小物類で着飾ったジャンル。子供っぽさのあるスタイル。

パチパチズ

 90年代末から雑誌はプロのモデルから「読者モデル」に舵を取っていく過渡期でした。

Zipperでは読者モデルをパチパチズといったがみんなと同じスタイルはNGでおしゃれで一筋縄ではいかない女の子のイメージで、ファッションキーワードは流行+古着屋ハンドメイドのプチプラアイテムで同じコーディネートは誰にもできない工夫を凝らしました。

YOPPY、CARA、清川あさみ、イガリシノブ、HiRoMiX、トシカリヒロミが代表的。


Cutie

90年代以降のストリートファッションの流れをつくり日本の音楽系のファッションの細分化の時期にあり個性を出したを提案。10代を中心に人気で、古着、原宿系、裏原系の女性誌として広まりました。吉川ひなの、山田麻衣子、あんじ、土屋アンナが代表的。


森ガール

「森にいそうな女の子」をテーマにし、ゆるく雰囲気のあるものを好み、甘美で感傷的・夢想的な情緒を好むのあるスタイル。レトロブームが再燃したことも相まり流行しました。

ヘアはナチュラルでドライな質感で自然なクセを活かしたりナチュラルに見えるように不規則に巻き、風にそよぐような柔らかい質感が特徴。アレンジも人気でお団子から後れ毛を引っ張り出し、そのバランスにそれぞれの個性やニュアンスを表現しヘアバンドやカチューシャなども合わせたりするスタイルも見られました。


[メイクアップ]

00年代はニューミレニアムが様々な予想外のブームを生み出し忘れられない年代となる。グリッター、強い光沢のあるリップグロス、シマーなハイライト等が流行。

パリスヒルトン、ブリトニースピアーズなど当時のpop iconを筆頭に今思えば少しためらってしまいそうな、ちょっと微妙でリスキーなスタイルも生まれた。 

そんな黒歴史的な部分がありながらも、2000年代のメイクは当時子供達だった世代には懐かしくアイロニックであり2020年代の今、ビューティートレンドのインスピレーションとして、カムバックしている。



※ヘアーメイクの詳細、豊富な画像はメンバーページでご覧いただけます!






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