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高校野球と坊主


Photographer: Greg Harris Stylist: Lester Garcia Grooming: Katsumi Matsuo

Model: Yuri Pleskun


Skinhead 〜坊主〜


パンクやハードコアなどのミュージシャン、制服を儲けるなどして構成員の統一性を求める団体、禅宗の僧侶やその他の宗教の信者など、様々な人により坊主頭が選ばれています。

New York Timesで”Shaved heads have people buzzing“というタイトルで女優Jordan AlexanderとモデルのSlick Woodsが坊主にしたポートレートや、Vogue Italiaでは“Romance of a Skinhead”というタイトルでスキンヘッドカルチャーを撮り続けたKaz Glozierが特集されたりファッショ ンのひとつとして確立されたスタイルだと思います。

SKINHEAD by NICK KNIGHT より



高校球児のヘアスタイル


私達がいちばん身近に感じるのは高校球児の坊主ではないでしょうか?


なぜ高校野球野球だけが坊主なのか?


気合いを入れる?


清潔感がある?


野球に専念できる?


チームとしての統一感?


帽子をかぶるから?


伝統だから?


いろいろな理由が考えられると思いますが、なぜ現在に至るまで多くの野球部で坊主を続けているのでしょうか?


秋田野球の部室に飾られている第1回大会の写真



野球部が坊主の理由


高校球児が坊主なのには戦争が大きく関わっています。


第一次世界大戦中の1915年に第1回全国高等学校野球選手権大会が開催されます。

当時の日本では軍人だけでなく国民男子は坊主が当たり前で、もちろん高校球児も坊主で甲子園に出場していました。


そして高校球児の坊主が規則として定着した原因は1941年から1945年まで続いた太平洋戦争にあります。


戦争は長期化すると日本は国家総動員法の下、最低限の生活を強いられていき、国民の中でも「ぜいたくは敵だ!」や「欲しがりません勝つまでは」といったスローガンが叫ばれていきます。


もちろん甲子園大会は中止に追い込まれていきます。

ましてや、野球はアメリカから伝わった敵性スポーツとして、軍部は日本から野球を排除しようと動きますが、当時の早稲田大学の監督、飛田穂洲さんは日本の学生野球を守る為に学生野球に軍規を取り入れ軍人の育成という方針を掲げ学生野球存続に奔走しました。


こうして日本の学生野球は守られてきた歴史がありますが、非常に軍事色の強いスポーツになっていき、軍規のひとつである坊主が現代まで残ったということです。


高校野球の坊主はもはや時代錯誤かもしれません。

しかし飛田穂洲さんの野球に対するとても深い愛情のある歴史がここには残されています。



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